GoToトラベル再開はいつ？西村担当相「当面再開難しい」と答弁！緊急事態宣言が解除されたものの・・・・
昨年7月22日から開始されたGoToトラベル。これは新型コロナの流行と、それによる緊急事態宣言に伴う外出自粛と休業要請で疲弊した景気と経済を再興させることを目的としもの。
小泉首相のVISITキャンペーン以降、右肩上がりで伸びてきた海外から日本に旅行にくる外国人(インバウンド)旅行客。安倍政権下でおこなわれた観光目的での査証緩和により、今世紀初頭に1年間のインバウンド外国人観光客が300万―500万人しかいなかったのが、3000万人超に。需要が伸びればそれに付随して供給先も増えていくわけで、新型コロナ禍で外国からの観光客はおろか、日本人ですら国内旅行しにくい雰囲気が漂い、観光業は危機的状況に陥りました。
広義に観光業といっても旅行業、宿泊業、航空鉄道運搬業、お土産屋、私営の動物園や水族館、博物館、美術館、観光地の顧客の大半が観光客の飲食店など幅広く、それら全ての従事者は900万人程との政府発表があります。
元旅行会社の社員として観光業全般を見てきた身として、新型コロナ禍で非常に厳しい状況に置かれているのが手に取るようにわかります。
実際に昨年9月～今年1月にかけて現地取材、多くの観光業者や宿泊業関係者に聞き取り調査をおこないましたが、この御時勢で苦境にたたされていると回答する方が非常に多かったです。その中で、政府が始めたGoToトラベルに関して助かっていると答えるかたが多数をしめていました。
7月22日～開始されたGoToトラベル。当初は2万円を上限に宿泊代の35%引き。10月1日からは宿泊代金の35%割引に加え、宿泊代金の15%を地域で使えるクーポンを発行。このクーポンはキャンペーンに申請加盟した飲食店やお土産屋、観光施設、ガソリンスタンドや専門店などで使えるものである。
100円単位の端数は四捨五入。すなわち、1400円分であれば1000円、1500円であれば2000円のクーポンに。これにより宿泊業者だけでなく、観光業全般にお金が落ち、観光業救済としては良い施策でした。それなので観光業従事者の多くはGoToトラベルに賛成している人々が非常に多かったのが実情。
GoToトラベルと感染拡大の観点から考えると感染流行域と地方との往来を盛んにするものであり、科学的根拠はないものの、小生は少なからず、感染拡大に影響していると思ってはいます。しかし、GoToトラベルが昨年末に停止されて以降、再び危機的な状況に陥っている観光業者は多く、GoToトラベル再開を望んでいる人々が多いです。
その中で、GoToトラベル再開がいつになるのか。現在、第3派が収まったとはいえ、首都圏では感染が横ばい状態で収まっている状況ではありません。油断すれば一気に急拡大するのが実情で、政府としては観光業救済のために再開したいのですが、しばらく再開しないと予測しています。
自己の予測では、ワクチンが一般人に普及していき、希望する殆どの国民がワクチンを接種した段階での再開となると思います。そうなると6月いや7月以降オリンピック開催時期のあたりと推測しています。
それまでは、都道府県ごとの各自治体が各自治体居住者限定の旅行需要喚起策を出し、地元の観光業救済をしていくでしょう。既に始めている自治体もあります。また、ホテルがサービスアパート的に部屋を割安で１か月ごとなど販売していき、生き残りをかけていくでしょう。
